矢の根梵天花(やのねぼんてんか)

 別名 高砂芙蓉(たかさごふよう)


別名:高砂芙蓉(たかさごふよう)
  姫芙蓉(ひめふよう)、
  ミニ芙蓉(ミニフヨウ)、
  姫槿(ヒメムクゲ)、

我が家の庭で咲いている花


写真1 清楚な美しい花
矢の根梵天花
写真2 今年は沢山咲きそう
矢の根梵天花2
写真3 近寄って4輪撮影
矢の根梵天花3
写真4 花中心部撮影 複雑です。
 各種名称等は写真中と記事に記載。
矢の根梵天花4
写真5 閉鎖花はどれ
矢の根梵天花5
写真6 花弁5枚、雌蕊1個10裂、雄蕊12個
高砂芙蓉6
写真7 午前:雌蕊は上に向かって
 すっきりと伸びている。
矢の根梵天花7
写真8 午後:雌蕊は湾曲して
下の雄蕊に近寄る。
矢の根梵天花8
写真9 花の裏側:赤い花脈が魅力的
高砂芙蓉9
写真10 雌蕊、雄蕊、花糸筒 全て真っ白
 どうしてなのだろうか?
矢の根梵天花10
撮影 --- 2025.6.30 ~ 8.14
このように育ててみました。

樹齢 --- 38年
環境 --- 庭植え
日当り - 半日陰
----- 赤土主体
肥料 --- 春先に化成肥料1度
----- 自然の雨
分類 --- アオイ科パボニア(ヤノネボンテンカ)属
原産地 - 日本、中国
特性 --- 日当たりと水はけを好む
花言葉 - 繊細な美

花の様子・備考 ---
直径 5~6 cm の愛らしい花です。
淡麗さも備えたいい花です(写真1, 2, 3)。
6月から咲き始め真夏にも涼しそうに咲き、
暑さが少し和らいだお盆頃の今も、
風に揺られて咲いています。
おとなしい上品な花です(写真1、3)。

毎年蕾(つぼみ)は沢山着くのですが、
そのつぼみ多数は閉鎖花(へいさか)であって、
花となって開いてくれません。
だから、
花となって開いてくれる数は
そんなに多くありません。
それでも、地植えにして大きく育てると、
次々と沢山の花が咲いてくれます。

写真5中の上部には、開花してくれる間近の蕾(つぼみ)
が少し赤い先を出して開こうとしています。
その下両側に、まだ全く開いていない蕾(つぼみ)が
5個見えています。
これら皆、開花してくれるのでしょうか。

この「矢の根梵天花(やのねぼんてんか)」には
閉鎖花(へいさか)が沢山あります。
閉鎖花というのは、閉じた萼(がく)の中に
花弁や雄蕊や雌蕊が閉じ込められたまま、
開かないで、花とならない蕾のことです。
その閉鎖花と、開花する一般の蕾とは、
区別が付きません。
両者は、大きさ、形、色 が同じようで
どちらがどちらなのか判別できません。

だから、写真5の中の5個の蕾の内、
どの蕾が開花してくれるのかは
前もって決定することは困難です。

この花の雌蕊(めしべ)は1本ですが
先の方で分裂して、雌蕊の柱頭は10個あります。
その様子は、写真4, 6, 7 に見られます。
これらの写真は、花の中心部の様子で、
雌蕊が雄蕊より上部に突き出ています。

雄蕊は12本あるといわれています。
丁度12本確認されたのは写真6です。
かなり繊細な画像ですが、なんとか12本が
確認できると思います。
この写真は丁度、花のほぼ真上(正面)から撮影できた写真です。
だから、これら写っているものの下に(裏に)隠されて、
どのような物があるのかは分かりません。
まだ沢山の雄蕊があるのかないのかも分かりません。

写真4 は、花の斜め横から撮影したものです。
画面中央辺りに、赤く太い棒(筒)のようなものが
右から左へ横たわっています。
これは雄蕊の花糸が集まり合着して筒を形成しているもので、
雄蘂筒(ゆうずいづつ) とか 花糸筒(かしづつ) という
のだそうです。

雄蘂筒(花糸筒)の左先端からは、雌蕊が10本出ているのが
見えます。
また、雄蘂筒(花糸筒)の周囲から、雄蕊が多数出ている
のも見えます。
この雄蕊の数、ざっと数えてみると20本余りありそうです。
この花の雄蕊の数は12本といわれています。
しかし、写真4, 7, 8 に見られるように、
やはり、雄蕊は20本余りあるように思います。
正面から撮した写真6の雄蕊12本では、
後ろに他の雄蕊が隠されているのかも知れません。

雌蕊の面白い行動ですが、
写真4 は午前中に撮影したものですが、
雌蕊は全て、雄蘂筒(花糸筒)から上部に向かって
ほぼ真すぐに伸び出ています。
ところが、夕方近くになると、
写真8 のように、出口辺りから湾曲して、
雄蕊の方へ向かっています。
これ、他家受粉できなかった場合の保険で、
自家受粉しようとする行為なのだそうです。
人間、色々考えますね。
この花も考えたあげくの結果なのかも知れません。

この花の前面から見た姿は清々しく
心を清めてくれそうないい花ですが、
後ろ姿にも人気があるようです。
その後ろ姿を写真9 にて掲載しました。
花の後ろ側(花の裏側)に濃い赤色の筋が
放射状に入っている姿が魅力的なのでしょう。
この赤い筋、「花脈」というのだそうです。
そういえば、「葉脈」というのがありましたよね。

以上、「矢の根梵天花(やのねぼんてんか)」には
色々なことがありました。
この花の和名も複雑ですね。
また、別名も沢山あります。
この名称と別名 の由来については色々書かれていますが、
ここでは触れず、そちらの書類等に委ねます。


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